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CONSTRUCTION NINE / 1st Full Album “four corners” / Teaser Trailer

思い返せば、2021年頃。
ゲンから、コンストが新曲の制作を始めていると聞きました。
しかも、曲数を貯めて、キャリア初のフルアルバムの制作を目指しているのだと。

とても気持ちが高揚したのを憶えています。

感染症による抑圧を全員が余儀なくされていた頃。
その底で、自分の人生を省みては沈んでいた頃。
「再生」という言葉に惹かれている自分がいました。
ですが、未熟な自分が過去に生んでしまった失敗を思い出しては、
ご迷惑をおかけしたり、傷つけたり悲しませてしまった人たちの顔を思い浮かべては、
そんなものを自分が求めていいものか、自問し続けていた頃でした。

2022年3月のある週末、1回目の録音があると聞きました。
ゲンに、俺も連れて行ってほしいとお願いしました。

録音は、それから2024年5月まで2年2ヶ月の期間、
大阪日本橋のStudio Cooperにて、数回に分けて行われました。
サウンドエンジニアは、もちろん永田さん。
コンストが今までに制作した音源も手がけていただいた方です。
自分も、その現場にカメラといっしょに置いてもらいました。


制作当初から、自分はゲンに今回のアルバムのコンセプトをよく訊ねていました。

ゲンは「4」というイメージだと言っていました。

1st mini album「RETURN TO THE MOON」が満月のイメージで“マル”。
2nd mini album「TRIANGLE」が“サンカク”。
だから、次は“シカク”かなあと。

「4」というのも、コンストの「3」人、プラス「1」で、「4」。
それは、例えば、エンジニアの永田さんだったり、バンド仲間だったり、
友達だったり、家族だったり、コンストを聴いてくれる人だったり。
ゲンはそこに「関わり」を表そうとしているのだなと感じました。
そのことを、なんだか嬉しく思いました。

そしたら、録音作業も終盤に差し掛かる頃、
大ちゃんが加入することになったと聞いて「!!!!」。

まさに「4」に呼ばれたような物語。
こんなことが起きるのか、と驚きました。

そして、完成したアルバムについた名前が “four corners”。
四隅や、小さな町という意味もあったりするようです。
個人的には、4人の男たちの人生の曲がり角のようにも聞こえて、なんかいいなあとも思っています。

2012年の年末で、いったん精力的な活動を休止したコンストは、それぞれの生活の変化もあり、
ソウタは小豆島、小島は大阪、ゲンは京丹後と、生活の拠点の距離も離れました。
そして、大ちゃんは普段、東京で仕事しているのだそうです。
それでもタイミングを合わせて、曲をつくり、練習し、録音し、フルアルバムを完成させました。
これ、本当にすごいことだなと自分は思います。
みんな、コンストというバンドが本当に好きなんだなと思います。

自分は、録音作業の全日程に参加させてもらいました。
2年2ヶ月のあいだ、曲をつくりながら、録音が進んでいく様子を撮影させてもらいました。
一部ですが、切って貼って、予告映像に仕上げてみました。
個人的な視点にはなりますが、お裾分けできればと思います。
アルバム発売までの間、期待を膨らませるお手伝いを担えたら嬉しいです。
自分という視点を、録音現場に置かせてくれたコンストに感謝しています。
とても心が動く物語を近い場所で記録させてもらえたことは、大きな経験になりました。
膨大な量の素材を編集していく作業は大変でしたが、楽しかったです。

あと個人的には、永田さんのお仕事を近くで拝見させてもらえたことも貴重な経験でした。
自分は音のことに関しては全くの無知ですが、永田さんのお仕事ぶりにいつも敬服するばかりでした。
お世話になりました。ありがとうございました。


自分はコンストから再生の機会をもらいました。
でも、もらってばかりでは自分は何も変われません。
あの頃の罪滅ぼしのような気持ちも込めて、
コンストの今作を全力で応援しようと決めていました。
自分の人生において、直接やり直したり、直接取り戻せたりするものはひとつもありません。
未熟すぎた自分が過去に生んでしまった損ないの数々も、省みれるものはすべて後悔に変わりました。
自分で気づけないままの損ないも、きっとたくさんあることと思います。
それでも自分がまだ前に進もうとするならば、
上から書き足したり、塗り足したりするしか、自分にやらせてもらえることはありません。
その際、下地にある言葉や色、自分がどこから来たのか、
それだけは絶対に忘れないよう常に自分に言い聞かせていたいと思います。
後悔や反省の気持ちを火室に掘り込んで、
頭から蒸気を噴き出すようにしてつくった3本の映像を、コンストに贈ることができました。
自分は、記録という仕事に携わりたくて映像を撮ったりしているので、
コンストのみんなの確かな瞬間を残すことができたことは、個人的にもとても嬉しいことです。

そして自分は、やっぱりコンストが好きだなと思いました。
人も曲も歌も。
大ちゃんが加入してくれて、4人のコンストがこれからどうなっていくのか、本当に楽しみです。

やっぱり友達といっしょに何かつくるのはおもしろい。
たまたま出会って、そのあと自分で選択してきた話の続きが更新されるようで、とても嬉しいです。
自分は、次はどんな物語を記録できるでしょうか。
いっしょに何かつくってみたい友達もいる。
自分に、いっしょに何かつくろうと声をかけてくれる友達、先輩や後輩もいる。
これからも、ひとつひとつを大事に、組んでいけたらと思います。
時間に限りがあることを忘れずに。

CONSTRUCTION NINE。
Studio Cooper 永田さん、
レーベルOVER THIRTY KIDSさん、
キンヤ、ウリオくん、
CDのアートワークを担当してくれた川口さん。

本当にありがとうございました。

友達がつくった作品に感動をもらって、また生きていけます。
多くの人に聴いてもらえたらいいなと思います。
2025年2月5日、リリースです。

EVER GREEN COFFEE /「山と珈琲」/ 2024.12.08 / 六甲 山羊戸渡

いよいよ今年も師走。
2024年最後の「山と珈琲」の撮影。

紅葉も見頃のピークという感じで、めっちゃキレイ!
気持ちのいい晴天で、日向を歩いていると丁度いい心地よさでした。
立ち止まったり、日陰に入ると、さすがに12月を感じる気温。
呼吸すると、新鮮な冷気が肺に入ってきます。
この感覚、けっこう好きです。

今回、EGC竹中が連れて行ってくれたのは、「山羊戸渡」というルート。
長峰山の北側にある尾根道。
「ゴートリッジ」とも呼ばれているそうです。
語源を調べてみると、諸説あるようでした。
そのむかし、神戸に居留していた外国人の方がこのルートに登る際、
「Go To Ridge」と発音していたものが転じてゴートリッジとなり、
ゴート=山羊、リッジ=尾根、戸渡と当て字が振られたようだ、
というものを見つけました。
おもしろいですね。

とても立派な松の木の下で淹れるドリップコーヒー。
珈琲も呼吸して、いい感じ。

まさに”小春日和”!というYAVZ.COMのサウンドも、
このときの日差しのように柔らかく、暖かく。

余談ですが、
この場所で撮影の準備をしている際、
年配男女の2人組の登山者の方が通られて、挨拶を交わしました。

撮影を終え、先に進んでいると、
先ほどの登山者の女性の方がひとり戻ってこられ、
「途中で男性を見ませんでしたか?」
とのことでした。

「え、先ほどの男性ですか!?」
俺たちは誰ともすれ違いませんでしたし、
大きな分岐路があるようなルートでもなかったので、「!?」。
男性に電話しても、つながらないのだそうです。
心配すぎる!

竹中は、今まで来たルートを戻って確認に行ってくれました。
山慣れていない俺とヤブは、
ミイラ取りがミイラになりそうなのでその場で待機。

しかし、見当たらず。
万が一のことを想定し、通報することに。
女性の方が、携帯電話の電池残量が少ないとのことで、
ヤブが電話を貸してあげてサポート。
110番の際、119番にも連絡をとのことだったので立て続けに連絡。
女性が119番の担当者と通話中、
別の担当の方が男性の携帯電話にかけていたところ、
いま繋がって通話できている、とのこと!!

どのルートを選択されたかはよくわかりませんが、
もうかなり先を歩いておられる、とのことでした。

あのおっちゃん、マジでワープしたんでないの!?

とにかく、ご無事でよかった!!!!

神戸市立自然の家に着くと、
先ほどの男女の方が、そこまで安全の確認に来てくれた警察の方に、
事情を説明されていました。
お礼を言いに来られたので、挨拶して別れました。

山は、何が起こるかわかならない。
またひとつ、とても大きな勉強をさせてもらいました。

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EVER GREEN COFFEE /「山と珈琲」/ 2024.11.10 / 裏六甲 大池地獄谷

またしても、雨でロケが一度順延。
今年は、天気との巡り合わせがすれ違いがち。

リスケして、11月の裏六甲へ、EGC竹中が連れて行ってくれました。
天気は最高の秋晴れ!気温も高めで心地良し!

今日のルートは、大池地獄谷という場所らしいです。

地獄、、

名は体を表す。
誰かが、いやむしろ多くの人がそんなふうに感じなかったら、
そんな名前がつくことないんでないの!!?
そう思って緊張しながら臨みました。

しかし、結論から言うと、
程よく適度に楽しめるとてもいい谷だと思いました!
地獄、という感じはしませんでしたね。
まあ、でもそう思えるようになったのも、
これまで竹中が色んなルートで山を案内してくれたからだと思います。
少しずつ、山での経験値が自分のなかに蓄積されていくのを感じます。
しかし、山を甘く見てはいけない。
それだけは忘れてはいけない。
緊張感は常に備えて、毎回挑みたいと思います。

豊富な量の水が流れるなか、
次の一手や一足をどこに出して歩こうか考えながらの沢登り。
時には、予期せぬところで足が滑ったり、踏んだ石が不安定でバランスを崩したり。
この、身体と脳の状態、山でしか入らないモード。山とのセッション。
小さな怪我含め、いつも学びが多いです。

地獄大滝の前で、エアロプレスで淹れるホットコーヒー。
湯気とエチオピアの豆のいい香り。

YAVZ.COMの音作りも、しっとり優しく、秋めかしい。

紅葉のピークにはもう少しという印象でしたが、
六甲ミーツ・アートも開催中で、多くの人で賑わう日曜日の六甲山でした。

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CONSTRUCTION NINE “KTR” MV

CONSTRUCTION NINE
 “KTR”
MVの撮影と編集を担当させてもらいました。

2007年。
当時、色んな方々のお世話になりながら、
自分が運営させてもらっていたレーベル、
LOSER RECORDSからリリースした初めての音源。

CONSTRUCTION NINEの1st mini album、
“RETURN TO THE MOON” のなかに
“KTR” は収録されていました。

ゲンが初めて、1曲まるごとの作曲に挑戦した曲なのだそうです。

自分もとても大好きな曲です。

あれから17年。
”KTR” が再録されて、そのMVを自分が撮っている未来があるとは。
生きていれば、何が起こるかわからないですね。

WILLER TRAINSさま、
Studio Cooper 永田さん、
Planet N 川口さん、
松本経一さん、
京丹後市商工会・平介さん、
菊地さん。
大変お世話になりました。
本当にありがとうございました!

そして、コンストのみんな、ありがとう。

ぜひ、皆さまの丹鉄さんの思い出といっしょに、
色んなところでシェアして聴いていただけたら嬉しいです。

また、俺たちにとってはKTRですが、
皆さまそれぞれの地元の列車のことを思い出したり、思ったり、
そんなふうに聴いていただけても、嬉しいなと自分は思います。

そして!本日より!
CONSTRUCTION NINEが今までにリリースした4作品が、
リマスタリングを施されて、
各種サブスクリプションサービスにて配信開始されました!

自分は、LOSER RECORDSとして、
ミニアルバム2枚の制作のお手伝いをさせてもらっていました。

とっくに廃盤になってしまっていた音源がサブスクで復活。
あの頃、みんなで一生懸命に制作した作品が、
今また多くの方に聴いてもらえる状況になった。
これは、本当に、とても嬉しいことです。
震えます。

自分は、音楽を聴く手段が主にCDやレコードという時代に育ちました。
カセットテープでもよく聴きました。
色んな音楽を聴き始めた中学生の頃は、CDをよくテープにダビングしてました。
車のカセットデッキやウォークマンで、A面とB面を引っくり返す作業が懐かしいです。
そのあと、MDを経て、iPod。
自分はジョギングのとき、必ず何かを聴いているので、
いわゆるMP3プレイヤーの登場は、革命的な出来事だったのを憶えています。

そんなふうに音楽と接してきたからでしょうか。
好きな音楽家さんの作品は”物”として持っておきたい、というのが今でも基本にあります。
アートワークや歌詞カードを隅々まで眺めるのも、とても楽しく、好きなことです。

商業システム上、仕方のないことですが、”廃盤”というのはやっぱり悲しい。
その音楽を手に入れる手段がなくなってしまう。
もう廃盤になってしまったCDを、なんとか手に入れられないかとネットで探すことも、
今までしばしばありました。

時代の流れとともに、音楽のサブスクリプションサービスが台頭してきたとき、
「おお!これは」と期待しましたが、
やはり、今では昔の音源含め、聴ける作品が増えてきましたね。
これは、シンプルにとても嬉しいことです。

音源をCDやレコードで再生して楽しむのもいいし、
デジタルファイルやサブスクで楽しむのもいい。
音楽家の方々の思想を含めて、自分が生きている現在、
選択できる方法をありがたく活用させてもらいながら、
これからも音楽を楽しんでいきたいなあと思っています。

たくさんの方に、コンストの音楽を聴いていただけたら嬉しいです。

個人的なオススメ曲は、全曲です!

どうぞよろしくお願いいたします!

▶︎ https://big-up.style/artists/203076

EVER GREEN COFFEE /「山と珈琲」/ 2024.07.29 / 六甲 摩耶山 続 杣谷道

登山口に向かうために神戸の街を車で走っているとき、いつも思います。

なんという傾斜!!!!
特に、登山口が近くなると、それは顕著です。

車ですらしんどそうな音を出しているのに、
子供たちも、お年寄りの方ですら、
傾斜というより急斜に近いその道を生活の一部として歩いておられます。

驚異的。
日本全国都道府県別脚力選手権があったなら、
兵庫県は絶対に上位に入ると思います。
神戸の山手にお住まいの方々が、アベレージをグン!と上げてくると思います。

EGC竹中が普段ジョギングするコースも道中に教えてもらいましたが、
そんな道、常人が走ったら吐くど!と思うような傾斜道です。
山行での竹中の軽快なフットワークは、
普段の生活の傾斜レベルの違いからくるのだなあと思いました。
敬服します。

さて、今回の真夏の杣谷道ルートは、
かなりビビっていた入山前の想像よりは暑くもなく、
沢を流れる水にも涼をもらいながら楽しませてもらいました。
登山開始を普段より1時間早めたのも、正解だったかもしれません。

夏の山でのアイスコーヒーは最高ですね。
店主が焙煎したグアテマラは、香ばしくビターな印象で風味豊か。
先日、自分も自宅で同じ豆による水出しアイスコーヒーを楽しませてもらいました。

YAVZ.COMが付けてくれた音も最高。
映像のカットと同調してくれるようなサウンドのレイヤード。
さすがッス。

下山後に竹中が連れて行ってくれた中華料理屋さん。
塩分補給せねばと、チャンポンと焼飯のセットを注文したのが失敗。
熱い汁物は避けたほうがよいに決まってた!
ふたたび汗が滝のように出てきました。
俺のバカ!想像力不足でした。

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