“I want” / No.008 Hyou 岸之上 祐希
キッシーくんに初めて会ったのは、
大阪の福島にあったスペインバル、BANDAだったと思う。
料理人としてのキッシーくんに会ったのが最初。
あの頃、俺は大阪に出ることがあると、
ヤマシやヒノキオが働いていたBANDAに必ず顔を出していた。
姉妹店に出勤してると聞けば、3BEBESやBOHEMIAN BOHEMIANに。
再会しては、また新しい馬鹿話に笑い、乾杯した。
あるとき、そんな風景を何気にInstagramにあげたら、
同じ地元の年下の友達から連絡がきた。
「ユウタくん、ユウキとつながってるんすか!?」
聞けば、キッシーくんと東京でいっしょに働いていたらしい。
縁は、不意に不思議な角度でやってくることも多い。
2024年頃だっただろうか。
俺はInstagramでキッシーくんがデザインした絵を眺めていた。
幾何学的なと言えばいいのだろうか、
白と黒の2階調で表される独特の世界が心地よく、惹かれていた。
キッシーくんの多彩さとその奥深さにも魅かれていた。
それから少し時間が経ち、
キッシーくんが「Hyou」という屋号でスプーンリングをつくり始めたと知る。
俺は、スプーンリングというものをそのとき初めて知った。
料理人だったキッシーくんが、
カトラリーをアクセサリーに変えるというストーリー、とても素敵だなと思った。
いつか機会があれば見てみたいと思っていた。
そんなある日、キッシーくんが福知山のセレクトショップで、
ポップアップ販売に参加されるという情報をInstagramで得た。
福知山なら、京丹後からも近いし、チャンス到来。
スプーンが指輪になるところ、見てみたくない?と子どもたちを誘った。
いきなり伺ったけど、キッシーくんが俺のことを憶えてくれていて嬉しかった。
初めて目の当たりにするスプーンリングは、
これほんまにスプーンですか?というほど美しく、驚いてしまった。
子供たちにスプーンリングをつくってもらうことに。
キッシーくんは、ひとつのスプーンから、
娘と息子にふたつのスプーンリングをつくってくれた。
子どもたちは、初めての体験に興味津々。
もちろん俺も、興味深々。
子どもたちは、その指輪が宝物になったようです。
時折、交換したりしながら、身につけて遊んでいる。
帰宅後、指輪をつけたまま、その日の特別な体験を宿題の日記に書いていた。
俺も、とてもおもしろい体験をさせてもらったので、
Instagramのストーリーズにアップした。
すると、高校のときのレスリング部の先輩であり、
俺の料理の師匠でもある先輩から電話がかかってきた。
「お前、キッシーとつながってんの?」
聞けば、キッシーくんと京都でいっしょに働いていたらしい。
縁は、時に恐いくらいの磁力でブチ当たってくる。
キッシーくんのアトリエは、とても落ち着く空間でした。
ここでワークショップも開催されています。
最近は、ギャラリーとしても開放され、
アーティストの方の作品展示なども行われています。
スプーンリング制作の特別な体験、ぜひ体感していただきたいと思います!
他所ではなかなか味わえない、素敵な体験になること間違いなしです!
Hyou、ぜひ、チェックしてみてください!
撮影時につくられていた指輪を、キッシーくんが俺にくれました。
俺も料理を生業にしていた期間が長く、結婚指輪すら外してしまっているほど、
アクセサリーとは無縁の生活を送っていますが。
何か特別なときにでも、ということもなく、
もっとラフに、子どもたちといっしょにつけて遊んでみたり、
ちょっと呑みにいくときにつけてみたりしてみようかなと思いました。
キッシーくん、ありがとう。
宝物にさせてもらいます。
2026/04/18 - MOVIE
