竹中が焙煎した豆を挽いて珈琲を淹れる。
文章を書くとき、珈琲があると、とてもいい。
なんでだろう。
竹中に出会ったのは、猿ダコンクリートのベーシストとしてだった。
一度聞いたら忘れない名前のバンド。
一度聴いたら離れない音楽の残像。
とても個性的な4人の奏者と歌い手、
5人の発想が、楽曲ひとつひとつに設けられた主題を共有して鳴っていた。
他のもので形容できない独自の表現に、俺も1発でヤラレてしまった。
俺は当時、LOSER RECORDSというレーベルをやらせてもらっていて、
猿ダコンクリートのアルバム2枚の制作をお手伝いさせてもらうのだけど、
このあたりの話を書き出すとそれなりの文字数が要るので今回は割愛。
竹中の探究心を俺はとても尊敬している。
好きなものに対して、それを深く追い求めていく姿勢には感服する。
そして、その所作に緊張や気負いがなく、自然で、
遊ぶような感覚で肩の力が抜けているところも、またいい。
竹中のそういうところ、とても好きなところ。
自分が求めているものは何なのか、底を目指して深く深く潜っていく。
孤独のフリーダイバー。内側への旅人。
自分としっかり向き合える竹中だからこそ、
「違う」ということを寛容に受け入れて、楽しめるのだろうなと思います。
バンドも、そんな竹中にはうってつけの所在ですよね。
自分と他者との違いに否定で接して、
自分を知ろうとしていた未熟で青い時期が俺にはあった。
足りていないものから目を逸らし、
何をそんなに小さな自分を守ろうとしていたのだろう。
あんなヤツは今もし会ったらゲンコツだ。
竹中は、そんな俺に新しい登山口を教えてくれた友達でもあります。
海で例えたり、山で例えたり、ややこしい。
山の話に繋げたいのがあからさまで下手くそ。
しかし、話を続けます。
あるとき、竹中が登山にハマっている、と聞いたときは意外だった。
何と言うか、アウトドアなイメージも、激しい運動というイメージもなかったから。
山に連れて行ってもらって、いっしょに歩くとさらに驚いた。
涼しい顔して、ものすごい速さで山を行く。
足腰の強さ、ハンパない。
とても付いていける速さではないです。
忍びの者とはきっとこういう人たちだったのだろうなと、
離れていく竹中の背中を追いかけながら、いつも考えたりしています。
この「I want」の企画の#006に参加してくれたヤブもいっしょに、
竹中が山に連れて行ってくれるたびにつくっている
「山と珈琲」という音と映像のシリーズも、もしよかったらご覧ください。
俺は竹中の普段の遊び方を映像で記録しているだけですが、
制作本数も貯まってきておもしろいです。
某ゴールドブレンドではないですが、
違いがわかる男は、やはり珈琲に辿り着くのだろうか。
それでもやっぱり、
豆の種類や焙煎の度合いなどで違いが生まれる珈琲豆専門店という仕事は、
竹中にふさわしい仕事なのではと俺は思います。
ぜひ、EVER GREEN COFFEEで楽しい珈琲体験はいかかがでしょうか!?
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豆でもドリップバッグでも、贈り物や手土産にもオススメですよ!
EVER GREEN COFFEE Website
2025/11/16 - MOVIE
ヤブと出会ってから、もう20年以上は経つのかな。
出会った頃は、ガサツで品がなく、土足でズンズン絡んでくる俺を、
きっとイヤな先輩だと思っていたことでしょう。ワハハ。
今回はアーティストしてではなく、職人として、
ドットコマずに本名で撮らせてもらいました。
俺が映像を撮り出して、
音楽をつくる人としてのヤブとの最初のセッションの機会になったのは、
EVER GREEN COFFEEの竹中との「山と珈琲」。
実際にそのときの山行の中で収録した音を使って楽曲をつくるという手法、
とてもおもしろいなと思いました。
俺がまだ六甲山に初めて連れて行ってもらう前、竹中とヤブで登山していたときの話。
堰堤の隙間を渡るときに音が反響して、さらに虫の群れの羽音が反響して、
その音をマイクが拾って、うわああああああああとなっていたという話、おもしろいです。
しかも、そのときイヤホンでのチェックの音にちょっとリバーブかけていたという。
なんでちょい増し設定にしていたのかというところ、けっこうずっと笑えます。
「山と珈琲」も本数が貯まってきて、
たまにプレイリストで連続再生して見返します。
山行の記憶が蘇るとき、俺の脳が引き込まれるのは、
映像よりも、ヤブがつけてくれている音のほうだと感じています。
気持ちよかった日差しや風、過酷で緊張感のあったポイント。
温度や湿度、匂い。心身の状態。
ヤブが録音してくれている音のほうに紐づいて、
あのときの山行の記憶を思い出す感覚が俺にはあります。
これが、フィールドレコーディングのおもしろさなのかなと思います。
まあこれは、同じ山行の時間を共有している俺たちにしかわからないことかもしれませんが。
俺は映像で記録するということに興味があり撮影していますが、
それは音であっても、「記録する」ということはやっぱりおもしろいですね。
やめられないです。
いよいよ1週間後、来週末には、
俺の地元の祭り「河辺太刀振り」に記録班として参加します。
1年に1度のハレの日、特別な非日常。
あのブッ飛んだ2日間の行程にまた臨めるのが楽しみで仕方ないです。
ヤブといっしょに記録するのも、これで3年目。
去年までは、俺たちの1番、
切り込み隊長のPGヤマシも撮影に来てくれていて3人体制でしたが、
ヤマシは転勤のため東京に行ったから今年はヤブとふたり。
ヤマシの分も、しっかり記録させてもらいます。
ヤブといっしょに制作した作品もけっこう増えてきたな。
合わせに行くのではなく、現場に入れば自然に息が合うような、
そんな伝達や交換ができているように感じます。
緩んでいるし、抜けている。余計な緊張はもうない。
せっかくなんで、高速餅つきの阿吽の呼吸を目指して、
これからも何かいっしょにつくっていきたいなと思います。
ヤブとの現場は楽しいです。
仕上げの際も、俺の疑問やアイデアに、ヤブはいつも親身になって寄り添ってくれます。
そんなヤブのやさしさに寄りかかって、俺もついつい色々言いがち。
でも、お互いのイメージがバチッとハマったときのキタ!!感を浴びて、
またすぐ次のものつくりたくなりがち。
ヤブのやさしさは、ヤブがつくる音の隅々に出ていると思います。
撮影ひとり、録音ひとりのふたり組なので、
そんなに大掛かりなことは出来ませんが、
小さな記録物ならば自分たちにも何か出来ることがあるかもしれません。
何か留まるものがありましたら、お気軽にお問合せください!
2025/10/04 - MOVIE
「ワシ、インタビューとか全然喋れんと思う」
と、トシさんはおっしゃるのでした。
トシさんは俺を笑わせようとしているのだと思って、
サンドウィッチマン富澤さんの言葉をお借りしてツッコもうとしたら、
曇りなき眼で虚空を見つめておられました。
自分の姿を自分で見ることはできません。
私から見た私と、あなたから見た私は違う。
仕事する姿を記録させてもらって、
私がどんな人なのかということを、
極一部ではありますがお見せすることができる。
そんな企画でもあるのかなと、トシさんと話していて思いました。
インタビューですか?
想定通り、膨大な量の言葉を収録させていただきました。
収録の途中、トシさんの、
「ワシ、けっこう喋るね」
で、ふたりで大爆笑いたしました。
京都府京丹後市峰山町荒山。
路地裏の酒処、オースティン。
店主、トシさん。
俺はいつも大変お世話になっています。
2014年の11月に開店されたオースティン。
もともと、開店以前に、
トシさんが自宅にお友達を招いておもてなしをする集まりに
“オースティン”という名前をつけていたとのこと。
外でスモークチキンを焼いて呑んだり、
焚き火を囲んで語り合うチルなパーティーだったとトシさん談。
ちなみに、家の中でパーティーするときは
“ヒューストン”に名前が変わっていたそうです。
どちらも、アメリカのテキサス州の街の名前。
当時、テキサス州発祥のカントリーやブルースにハマっていたノリらしいです。
お店を始められる際は、その流れで、
200以上のライブハウスがあり、ライブ音楽の聖地とも言われる
“オースティン”をお店の名前に選ばれたのだそうです。
とにかく、音楽が大好きなトシさん。
THE USO 800というバンドで活動されています。
俺も、オースティンで、トシさんにたくさんの音楽を教えてもらっています。
最近は、色々なイベントでジャマイカのローカルフードである、
ジャークチキンを焼かれています。
爽やかであり、ワイルドでもある、スパイシーな鶏肉料理。
これが本当にめっちゃ美味しいんですよね!
今回は、金刀比羅神社の境内で行われた、
「丹後夜の市 2025」での出店にお邪魔させていただき、撮影させてもらいました。
コロナ禍の時期に露天商の資格を取得された、というお話も興味深かったです。
俺もあの時期は、調理師としての仕事がメインだったので、
今までの当たり前が急に抑圧されたあの時期のことを、
今でもたまに振り返って考えたりします。
なので、飲食業に携わられている方には、あのときのお話をお尋ねしてみたくなったりします。
トシさんが、あの頃、パンデミックの底で考えられて、
前向きに決断した一歩が今に繋がっているということ。
そこから俺も前向きな学びをいただいています。
レゲエを流しながら野外で炭焼きする、ジャークチキン。
食欲をそそるスパイシーな煙の発信源。
ビールとの相性だって抜群。
終始、ゴキゲンでピースなバイブスの営業。
降り出した雨も、チームオースティンさんのフルヴァイブスの前ではスパイスのひとつ。
そして、大盛況につき、17時前にはジャークチキン完売!
トシさん、ルミさん、オギノさん、ありがとうございました!
ビッグアップでございます!
音楽をツマミに。
そして、トシさんが色んな国の音楽を聴いてつくられる、
多国籍な料理をツマミに呑めるアットホームなお店、
オースティンへ皆さまぜひどーぞ!
トシさんは、オースティンの今日までを振り返り、
「運がよかった」とおっしゃいました。
それを聞いたとき、
THA BLUE HERBの「LOSER AND STILL CHAMPION」を思い出しました。
Hookでbachoがサンプリングされて、ぶちアガった曲。
リリックのなか、羽田行きのANAの機内でのBOSSさんとO.N.Oさんの会話。
「この飛行機がもしタイムスリップしたら、今日の同じ場所までまた来れたかな」
縁とは、本当に不思議な点と点。
それをどう受け取って、どんな意味をつけていくかは、自分次第。
まさに見えざる手の脚本、その先をどう演出するかは自分次第ですよね。
「今が負けでもそこで終わんな」BOSSさんの言葉に奮えます。
撮影が終わって編集の席に着き映像素材を確認すると、
もっとこう撮っておけば!の連続で、
いつも、うわあああああああとなります。
そのなかでも納得のいくところを探して、
カットとカットをつないで自分の思う物語に仕上げていく。
その作業を繰り返しながら、
自分がいちばん良いと思うものを、自分がいちばん欲しいものを探していく。
仕事でも遊びでも、何かを追求するってそういうことなのでしょうか。
お客さまがいちばん欲しいものにお応えする仕事の中にも、その道はある。
失敗しないとわからない。
でもそれは、成功を目指して挑戦したときしかわからない。
あー!!やってまった!
俺は悲しいくらいその繰り返しですが。
悔いて、反省して、確認して、また次。
それを続けていくしかないですね。
やり続けるだけ。つくり続けるだけ。
今日も、明日も、明後日も。
2025/08/29 - MOVIE
夏の六甲を思い出すと、水の音が聞こえる。
2023年6月の西山谷、2024年7月の杣谷。
今まで、EGC竹中が夏に連れて行ってくれたルート。
山行の日の前にどのくらい雨が降ったかや、
そのルートの地形にもよりますが、
水の生命力を思いっきり感じることができた体験。
そんな思い出が蓄積されているので、
夏の六甲では水を撮りたくなってしまっています。
逢山峡は、また一味違った水の記憶になりました。
ゴルジュや、猪ノ鼻滝の天然スライダーも壮観。
自分は機材があるため、眺めるだけですが。
夏だ!水遊びだ!
逢山峡は、そんな感じのコースだったですね。
沢の流れに足をつけながら、
エアロプレスで淹れるアイスコーヒー。
なんとも涼しげ。
水の動と静の“静”側からアプローチしたような、
穏やかで優しいYAVZ.COMの音づくり。
今回の山行の記憶が反映されているのでしょう。
逢山峡、涼しくて爽やかで最高でした。
裏六甲側だからか、心地よい風が吹いたり、
神戸の街もそんなに暑いと感じなかったです。
昼すぎに下山できたという時間も、よかったのかもしれない。
とにかく、暑さにヤラれず無事にみんな下山できて、ホッ。
連日の猛暑のなか、束の間の清涼を充填できました。
もんげと帰路につき、
飯でも食おうかと福知山で車を降りた瞬間、
暑すぎて気が遠のいてしまい、白目をむく。
車を挟んで、レギュラーの西川くんがふたり。
京都北部の暑さは異常じゃないでしょうか。
(この2日後から3日間、福知山は全国1位の気温を記録するのでした。)
天一のこってりを給油して帰宅。
シャワーを浴びて、ビール呑みながら選挙特番を観る。
我々も期日前投票を済ませて山に行きましたが、
期日前投票者数は過去最多だったそうですね。
ただの乱世のなか、投票率が上がったことは希望。
EVER GREEN COFFEE Website
2025/08/16 - MOVIE
父ちゃんになったEGC竹中との初トレッキング。
めでたい!!!
連日の猛暑にヤラレてしまっている7月20日。
熱中症だけには気をつけようで!を合言葉に、
みんなで想像力を共有して、できる限りの準備と装備をして神戸へ。
夏への対策として、いつもより1時間ほど入山時間を早めることに。
今回も、俺はマブタチのもんげと京丹後から向かいます。
早朝4時すぎに出発。
今回、竹中がチョイスしてくれたルートは、裏六甲の逢山峡。
ホウザンキョウと読むらしいです。
入山してすぐ、豊富な水量の沢をジャブジャブ進む展開。
涼しい。連日の酷暑の疲労が抜けていくようです。
少し進むと、豊富どころか、水深が深すぎる場所も随所に。
竹中ともんげは、泳ぎ出しました。笑
今まで連れていってもらったルートでも、
泳げてしまうようなところがあるところはなかった気がする。
なんと清涼感に溢れた山行か。
俺とヤブは機材があるので、なるべく水の少ないところを選びつつ進みます。
YAVZ.COMのアンビエントなサウンドが、
またひとつ山行の思い出を印象的に刻んでくれます。
優しかった水の音と感触。爽やかな早朝の山の匂い。
初めて竹中に飲ませてもらったとき、衝撃だったコーヒートニック。
そんな飲み方あるのか!と。
そして、こちらも前回の山行で飲ませてもらって、
フルーティすぎて衝撃だったコロンビアのエル・パライソ・ライチの豆。
この組み合わせ、夏に合いすぎて最高でした。
珈琲とトニックウォーターの複雑な混ざり具合の味を、
味覚がどんどん奥へと追いかけ続けて楽しい。美味しい。
そして炭酸が喉から元気をくれるようです。
だんだんと、人に会うことが増えてきました。
子供たちを連れている人や、犬を連れている人もいる。
ヘルメットやサポーターなどの防具をちゃんと装備されている方々ばかり。
やっぱり、ちゃんと遊ぶためには、ちゃんとした備えが必要なんですね。
勉強になります。
逢山峡、夏休みには最適かつ、最高なのではないでしょうか。
俺もすでに、ここには毎年来たいと思ってしまっています。
EVER GREEN COFFEE Website
2025/07/31 - MOVIE